歴らぼ通信01号発刊!

歴らぼ通信01号が、2014年4月25日付けで発刊されました。編集は、藤本悠華、鳴海邦匡が担当しました。本HPからもダウンロードできますので、みなさま是非ご覧下さい。(鳴海邦匡)

古文書を読んでみよう:古文書勉強会

江戸時代の日本は、世界的に見ても非常に識字率の高い社会でした。武士や公家などの支配者層に限らず、一般庶民も含めて、膨大な量の記録や文書を作成しており、それを読み解くことによって様々なことが見えてきます。実際に古文書の読解を進めていくと多様な江戸時代の社会が見えてきます。2013年度は「人別送り状」(現代の住民票)や「往来手形」(現代のパスポート)、殺人事件の調書など、大学所蔵の文書を読み解きました。2014年度は、火曜日の3限から5限の間、参加者の空いている時間に歴らぼで古文書を読んでいます。

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AMS作製地図の整理

2013年、鳴海、中辻は、1950年代前後に作製されたAMS(U.S. Army Map Service、旧米国陸軍地図局)の地図を調べるため、科研費にて西日本を中心としたAMS作製5万分1地形図を約250点購入しました。歴らぼでは、この地図に関心のある人が集まり、それらの調査を開始しています。地図整理の基礎作業として、2013年秋以降、週に一度、メンバーが集まり、地図1枚ごとの調書を作製してきました。今後は目録作りや展示発表を行う予定としています。(リーダー:3回生・坂本恭介)

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歴らぼ読書会

歴らぼのスペースを活用して読書会を行っています。この会は、様々な分野の学生が集まり同じ本を読み、意見を交換する会です。 自分一人で本を読み進めるのとは異なり、他の学生の意見や考えを知ることで、別の視点から物事を理解する事ができます。様々な学生が集まることを前提としているため、読書会で使用する本は1つの分野に偏らないように皆で話し合い決めています。現在のメンバーも、西洋史や中国史など様々ですので、少しでも興味を持った方は、是非参加してみてください。(4回生・林 孝洋)

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甲南の文化遺産01:Hermann Haackによる壁地図

歴史文化学科図書室と本学図書館には、教材としてかつて活用されていた多くの壁地図が所蔵されています。そのなかには、ドイツでカルトグラファーとして活躍したHermann Haack(1872ー1966)の作製によるものも多数あります。写真は講義(2010年度、地理学民俗学資料研究Ⅱ)の一環として本資料の整理を行い、その成果を図書館エントランスで展示した際の様子を写したものです。(鳴海邦匡)1-11

活動趣旨の紹介

歴史文化学科では、学生と教員が共同で作業を行い、歴史文化に関わることを実践的に学ぶ場として「歴史文化らぼ」(通称:歴らぼ)の活動を2013年秋より試験的に開始しています。今後、「歴らぼ」を通じて様々な活動を試みる予定です。みなさん、気軽に参加してみて下さい。また、それらの活動は「歴らぼ通信」にて紹介する予定です。

2013年秋、歴史文化らぼのロゴタイプを募集しました。応募された候補を検討した結果、橋本文月さんの作品を採用することになりました。歴らぼの活動ではこのロゴを使っていきます。(鳴海邦匡)

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2013年度卒業論文 太期友浩(鳴海ゼミ):よみがえれニュータウン ―明舞団地の高齢化と再生に向けた取り組みから―

1960年代に開発された日本のニュータウンでは、現在、居住者の高齢化や住宅の老朽化といった問題が生じている。この論文では、特に高齢化率が高い明石舞子団地(神戸市垂水区・明石市、1964年開発)をフィールドに、GIS分析を活用しながら、ニュータウンの「いま」と「これから」の姿を探った。

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図 高齢化率と住居の種類

『平成22年国勢調査』小地域統計より作成

2013年度卒業論文 酒々井風香(東谷ゼミ):新選組イメージの再検討-後世の記録と同時代史料の比較をもとに-

新撰組の研究は、史料の残り具合による制約が大きい。明治政府下における敗者側の史料は秘匿・廃棄され、また明治政府側の視点に立った史料が再生産されていくからである。本論文は、新撰組に関する同時代史料を広く集めるとともに、明治以降に作成された史料については、「どの立場から作られた史料か」という点を徹底的に検討し、その上で等身大の新撰組像を描いたものである。「粗暴な芹沢鴨」という「イメージ」がどう作られたのかなど、多くの成果を出した論文である。(文責:東谷智)

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2013年度卒業論文 三柴慶大(出口ゼミ):我が故郷 高砂の活性化についての一考察

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高砂市民には、「祭り」にかける熱い思いがある。私利私欲とは無縁の奉仕だ。「祭り」とは、地元の人達とともに屋台を担ぎ、「一体感」「連帯感」「達成感」を共有しながら新しい地域の歴史を作り、文化を伝承する作業だ。「世代を越えた」「職種を越えた」交流を行う。幼い頃から参加することにより知らないうちに地元への愛着が育まれ、やがて、ゆるぎない郷土愛となる。「祭り」における絆と精神をもってすれば、何でもできるのではないだろうか。「祭り」を通して内側に形成されていく郷土愛という目に見えない意識に正面から取り組んだ卒業研究になった。