小山評定とは、慶長5年(1600)7月25日、関ヶ原合戦の直前に下野国小山で開かれたと言われる軍議である。徳川家康を中心とする東軍が形作られるために不可欠といえる小山評定であるが、近年になって存在しなかったのではないかという新たな問題提起がなされるようになってきている。小山評定は実在した出来事であったのか。本稿では徳川家康が諸将へ宛てた書状や『慶長年中卜斎記』などの史料を検討することにより、小山評定の実態を探った。
歴らぼ(歴史文化らぼ)は、甲南大学文学部歴史文化学科の学生と教員が共に活動し、歴史文化に関わる事象を実践的に学ぶ場です。