歴旅班、夢二の美人画と中国陶器を鑑賞

 2025年2月16日、歴史の旅企画班は大阪のあべのハルカス美術館と東洋陶磁美術館を訪れました。前者では、“生誕140年 YUMEJI展大正浪漫と新しい世界”展を見学し、竹久夢二が残した多数の美人画から理想の女性像を追い求め続けた生き様が感じられました。作品からは、大正浪漫的様式もさることながら、米騒動や不況による失業者の増大や農民の生活苦など、困窮する人々への共感が見られました。大正時代は短い期間でしたが、社会や文化などの幅広い分野で変化が生じた時代であったと実感しました。後者では、日本・中国・朝鮮で作られた様々な陶磁を見学しました。その美しさはさることながら、絵付けや陶磁器自体に込められた願いや思いが、単なる碗や瓶などから一線を画す芸術作品に昇華させたと思いました。巡検では絵画と陶磁の二つの美術作品を見学し、時代や場所、表現のかたちは異なれど、人間の美術に対する普遍の飽くなき探求心や向上心というべきものを実感しました。(2回生・高橋直希)

第18回歴かふぇ「金剛寺領天野谷にみる中世社会:金剛寺文書の調査を踏まえて」

2025年1月17日、編集部では、歴文専門科目「日本史史料研究I」を担当する永野弘明先生をお招きし、第18回・歴かふぇを開催しました。永野先生は日本中世の荘園制と在地社会の関わりを研究しています。女人高野で知られた金剛寺領の天野谷に注目し、中世の地方寺院における寺領経営についてお話し頂きました。それは現在調査中である多くの史料を活用して中世の人物や勢力を理解するもので、発見された史料の解読を通じ、新たな事実を見つける面白さを学びました。このことは私たちが研究するにあたって勉強になりましたし、歴史を探究するうえでの刺激となりました。(2回生・藤本茉由/ポスター制作:2回生・前田早紀)

歴史の旅企画班の巡検:奈良

2024年12月15日、歴史の旅企画班の巡検で奈良を訪れました。今回は、今西家書院と志賀直哉邸、新薬師寺を訪れ、奈良の誇る歴史と文化に触れました。最初に訪れた今西家書院は室町時代の書院様式を残す貴重な文化財で、当時の人々の生活の様子に思いを馳せつつ、庭園の美しい景色を堪能しました。次の志賀直哉邸は「小説の神さま」とも名高い文豪・志賀直哉が生活と執筆活動の場として過ごした邸宅であり、特に和洋の美が入り混じるサンルームでは、時間を忘れて過ごしてしまうほど居心地の良さを感じました。最後の新薬師寺では、国宝の薬師如来坐像と、囲むように並ぶ十二神将立像を拝観しました。木彫の薬師如来と塑像の十二神将は、どちらも力強い印象を受け、見るものを圧倒させる迫力に満ちていました。奈良の街を実際に歩き、史料を読むだけでは得られない理解を深めた巡検となりました。(2回生・脇坂柊吾)

平井健介『日本統治下の台湾―開発・植民地主義・主体』を読む

 この度、経済学部の平井健介先生が『日本統治下の台湾―開発・植民地主義・主体性』を名古屋大学出版会より上梓されたことを記念し、2024年10月22日(火)、この本の読書会を実施しました。歴史文化学科の学生が中心となり、経済学部や他大学の学生も加わりました。
 読書会は、事前に行った準備会において挙げられた疑問のうちから特に気になったものを厳選して質問し、その回答を平井先生から得るという形式で実施されました。先生と学生、または先生同士でのレスポンスが展開するなか、途中白熱した議論となる場面も多々ありましたが、学生が台湾より仕入れたお菓子と台湾茶を片手に、全体を通して和やかな雰囲気で進行することができました。
 台湾の植民地史、特に「開発における植民地性」ならびに「台湾人の主体性」が如何に展開し、発揮されていったのかを深く知る良い機会となりました。また、日本統治下の台湾史を描いた「玉石混交」の歴史書を、歴史学の視点から批判的に検討できる能力を着実に身につけられたように思います。興味のある方は、是非ご一読ください。(4回生・大槻耕央)

第17回 歴かふぇ・世界遺産に住んでみた~歴史と折り合いをつけて生きるフランスの人々~

乾清可先生(社会人類学、自然と人間)

2024年7月12日、第17回・歴かふぇを開催しました。今回は、普段はフランスに在住されている乾清可先生をお招きしました。乾先生は、本学の出身で、前期は講義を担当し、その後はフランスに帰国し南仏のアルビという街で生活しているそうです。アルビは、古くからの司教都市であり、街ごと世界遺産に登録されている歴史のある街です。歴かふぇでは、現地の写真や映像とともに、フランスでの生活のエピソードをたくさん聞かせてもらいました。「教会と隣り合わせの場所に住むと、鐘の音がよく聞こえる」など独特なお話を通じて、より鮮明に世界遺産アルビの街並みや生活を感じることができました。学生も積極的に質問をし、有意義な時間となりました。(3回生・網干理子)

地図班による神戸巡検

2024年3月15日、私たち地図班は巡検で神戸周辺を訪れました。巡検では布引の滝から、布引水源地水道施設(布引五本松堰堤など)、新神戸駅とトンネル、神戸移民ミュージアム(旧国立移民収容所)、KIITO(旧生糸検査所)、神戸税関庁舎、神戸港発掘現場など、主に近代神戸の土地や歴史に関わる多くの場所を見学しました。布引の滝は「日本の滝百選」に選ばれたこともあり、最も上流にある雄滝は圧巻でした。神戸移民ミュージアムでは、神戸から海外へ渡航した人々の出航前と移住後の生活やコミュニティについて理解を深め、旧生糸検査所や神戸税関では、神戸の港町としての歴史や、貿易の現状を実感できました。今回の巡検では身近な神戸を深く知ることのでき、充実した一日となりました。(1回生・小林奈波 )

歴らぼ通信22号発刊!

歴らぼ22号を 2024年3月1日付で発刊しました。編集は、 佐藤葵生(3回生)・高岸敬太(同)・網干理子(2回生)・高尾小雪(同)・脇坂柊吾(1回生)・藤本茉由(同)・鳴海邦匡(教員) です。今年度は3号目の発刊となりました。(教員・鳴海邦匡)

ムスリム・フレンドリー班:「地域と繋がる活動助成金」最終報告会

私たちムスリム・フレンドリー班は、甲南大学地域連携センターによる2023年度「地域と繋がる活動助成金」の最終報告会に参加しました。一年を通して行ったハラールレストランマップ制作活動の総まとめとなるような発表を行うことができ、また発表に対する審査員の方々のフィードバックや他グループの発表を受けて、至らなかった部分、改善点を見つけることもでき、私たちにとっても非常に有意義な時間となりました。ムスリム・フレンドリー甲南の活動も一段落しましたが、この会を通じて、細々としたものになっても続けていくということが大事なのではないか、という気づきを得ることができたのは良かったと思います。(2回生・高尾小雪)

歴かふぇ16・今松泰先生

2023年12月5日、第16回歴かふぇでは、「歴史と思想」の授業を担当される今松泰先生より、スーフィズムや聖者信仰についての簡単な説明から、バルカン調査旅行のお話を、聖者信仰の対象となった墓廟などの写真を交えつつお話し頂きました。イスラームは絶対的な一神教で硬いイメージが持たれることの多い印象でしたが、今回はそんなイメージを覆すようなお話が多く、むしろ私たち日本人の信仰に似たものがたくさん出てきました。イスラームを象徴する文化とも言えるこの信仰に興味を持って、生徒からたくさん質問が投げかけられたのが印象的でした。(2回生・高尾小雪)

ムスリムフレンドリー班:西成モスク調査

私たち「ムスリム・フレンドリー班」は、 2023年11月4日、西成モスクと大阪のハラールレストランと礼拝所の調査を行いました。西成モスクは新今宮駅から徒歩10分程の場所にあり、交通アクセスが非常に良く、観光客にとっても利用し易い場所でした。モスクは5階建てビルを改装したもので、1階にハラールショップ、2階と3階に女性と男性の礼拝室、4階にはムスリムの子供たちの学習教室がありました。とりわけ印象に残ったのは学習教室で、毎週土曜日に子供と親が一緒にムスリムに関することやアラビア語を学習し、歌や音楽などを通じて楽しく学習する姿はとても独創的で面白いと感じました。(3回生・仲宗根太陽)