『「アラブの春」と音楽 若者たちの愛国とプロテスト』

このたび、アラブ世界の流行歌から中東情勢を論じる本を出しました。マムルークやアイニーだけでなく、アラブ音楽も私の大事な研究テーマだったのです。テロや内戦などどうしても物騒なイメージがつきがちなアラブ世界を、等身大の若者文化からとらえ直そうというのが本書の基本スタンスです。アラブ音楽は講義でも時々紹介しているので、すっかりおなじみの歴文生も少なくないでしょう。もっとたくさん聴いてみたいという人は、YouTubeで「アラブの春と音楽」再生リストを検索してみてください。知らない国の素敵な音楽との出会いがあるかもしれませんよ。(中町信孝)

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『篠山市教育委員会所蔵 篠山藩青山家文書:近世絵図目録』完成

「歴らぼ地図班@篠山プロジェクト」は、甲南大学地域連携センター(KOREC)が支援する平成27年度「地域連携支援プロジェクト」の支援を受け、篠山市教育委員会所蔵の青山家文書の絵図の調査を実施しました。今回、これらの調査成果とこれまでのデータを合わせる形で目録を整備し、『篠山市教育委員会所蔵 篠山藩青山家文書:近世絵図目録』(2016年1月刊、鳴海邦匡・森本あかね・椿野祐太・吉田知敬編)としてまとめました。この目録は、2016年1月27日に教育委員会に寄贈され、当日、その様子や資料について新聞記者の取材を受けました。私達の活動が、資料の活用や保存に少しでも役立つことを願っています(4回生・森本あかね)。

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歴史文化学科創設15周年記念のつどい

2015年12月23日、歴史文化学科創立15周年記念のつどいが開催されました。退職された教員のうち、村岡健次先生、後瀉雅生先生、宮城公子先生、川合清隆先生、堀直先生、横山良先生、ロサリア・アビラ・タピエス先生をお迎えすることができました。また、多くの卒業生や在校生も参加しました。ひとときの時間でしたが、かつて学んだ時のことを懐かしく思い返す機会になったと思います。盛況でとても良い会となり、みなさまに感謝しています。(鳴海邦匡)

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シンポジウム「アルプスからのインターローカル・ヒストリー」開催

2015年12月20日、甲南大学岡本キャンパス5号館23号室でシンポジウム「アルプスからのインターローカル・ヒストリー―<地域>から<間地域>へ―」を開催しました。中近世のアルプスを舞台に地域と地域のつながりから歴史を見直す試みに、西洋史・日本史の研究者が参加し活発に議論しました。イタリアのミラノ・ビコッカ大学からおいでいただいたマッシモ・デッラ・ミゼリコルディアさんは、日本の山の傍でこのような議論ができて嬉しい、と神戸・岡本の感想も残していってくださいました。(佐藤公美)

歴らぼ通信

歴らぼ古代史班@岡山:佐藤先生と古墳めぐり パート2

歴らぼ古代史班は、2015年12月13~14日、岡山の古墳を見に行きました。岡山には5~6世紀頃に造られた古墳が多数残っており、今回のメインである造山古墳は、県下第1位、全国第4位の規模を持つ前方後円墳です。実際に見ると「造山」という名の通り山と見間違えるほどの巨大な古墳で、その大きさに圧倒されました。他にも横穴式石室を持つこうもり塚古墳など、様々な古墳があります。また今回は、備中高松城跡や国分寺跡などの史跡を見学したほか、足守荘の旧道を歩きました。旧道付近の地形を描いた絵図と実際の風景とを照らし合わせてみると、色々な発見があり、岡山・吉備の歴史を知る貴重な機会になりました。(4回生・坂上方哉)

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鳴海ゼミ旅行@名古屋

私たち鳴海ゼミは、2015年11月下旬、名古屋へ巡検に行きました。名古屋の歴史と産業を知ろうということで、初日は名古屋城、熱田神宮、オアシス21を訪れました。名古屋城では、敵に攻められにくいような城造りや、生で見る金のしゃちほこに感動しました。2日目は、豆福で豆菓子の工場見学、末廣堂で名古屋扇子の絵付け、トヨタ産業技術記念館での見学を行いました。豆福は、たった3人ほどで豆菓子を製造しており、大変びっくりしました。名古屋は、様々な分野の歴史が残りつつも、名駅周辺は高層ビルが立ち並ぶ都会でした。また、味噌煮込みうどんや名物のモーニングなど、食べ物がおいしい街でした。(2回生・中田花萌)

2015②ゼミ旅行

「歴史文化学科創設15周年記念のつどい」のスケジュール

先だってお知らせした歴史文化学科設立15周年企画の予定が以下のようになりました。みなさま、ふるってご参加下さい。

 

日時:2015年12月23日(水・祝日)、14時〜17時(13時30分開場)

場所:甲南大学岡本キャンパス5号館1階

スケジュール:
第1部 「15周年記念のつどい」【511教室】
13:30 開場(受付開始)
14:00 開会の挨拶
14:10 歴史文化学科の創設からこれまで
14:20 退職した教員の近況報告
15:00 「歴らぼ」の活動紹介
15:20 第1部終了

第2部 「15周年記念パーティー」(立食形式)【カフェ・パンセ】
15:45 開会
16:05 OB・OGの近況報告(15分ほど)
16:20 在校生による演奏会(15分ほど)
17:00 閉会の挨拶

※以前にはお知らせできませんでしたが、アビラ先生もご参加されることとなりました。

※当日は10号館5階の歴史文化学科図書室とラボラトリを解放しておりますので、第1部と第2部の合間や閉会後に、ご自由にお越しください。また、気軽な会ですので、お子様連れでお越し頂いても構いません。

 

シカゴ滞在記:中町信孝

どちらかというと、アメリカはあまり好きな国ではなかった。そんな私が半年間シカゴに滞在することにしたのは、そこがアラブ史研究に関する最先端の研究拠点だったからだ。いわば仕事上の必要から、しぶしぶアメリカ暮らしに臨んだと言える。

しかし、いざ住んでみるとどうだろう。食べ物は思いのほか口に合った。街中に溢れるジャズやブルースも趣味に合った。研究上の利点は言うまでもない。シカゴっ子たちの、都会人には似つかわしくないおおらかさ、フランクさには何度も救われたし、様々な人種が入り混じって暮らす様は、自分もこの町の一員になれたような気持ちにさせてくれた。

今ではシカゴですっかり膨らんだビール腹をさすりつつ、何事も食わず嫌いはよくないと独りごちている。(中町信孝)

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授業紹介:西洋史ⅠA(担当:髙田実先生)

この講義では近代ヨーロッパ史について学んでいます。近代ヨーロッパ前後の時代といえば、大航海時代、宗教革命、王政、革命、戦争などのイメージがあり、それらを高校時代に学んできたのではないかと思います。この講義はこのような事実を学ぶのではなく、実際にはどのようなことがあり、どのような背景があったのかを自分たちで考えていきます。自分たちが感じる素朴な疑問が、私たちの歴史観を育てていきます。ただ暗記する歴史から考える歴史を体験して実感してみてください。(2回生・椿野佑太)

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授業紹介:自然地理学(担当:手代木功基先生)

この授業では自然地理について学びます。高校の時の暗記するような勉強ではなく、地震や火山などの自然災害や産地河川などの仕組み、又世界の自然環境などを深く考えるものです。神戸の自然を学ぶ授業では、六甲山の成り立ちや植生などを実際に出かけて調べました。机の上で勉強するだけではわからないようなことを、実際に手で触れて感じることでより一層理解できました。実際の授業で得た知識や体験を自分の生活に活かせる講義だと思います。(2回生・松浦寛)

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