歴らぼ通信16号を、2022年8月12日付けで発刊しました。編集は、 畑匡洋(代表・3回生)・前田彩花(3回生)・佐藤葵生(2回生)・高岸敬太(2回生)・網干理子(1回生)・鳴海邦匡 が担当しました。(鳴海邦匡)
歴らぼの活動
読書班・遺跡巡り班巡検(近江八幡)
2022年7月3日、読書班・遺跡巡り班で近江八幡に巡検に行きました。近江八幡は、江戸期に近江商人の街として、明治期では近江兄弟社の創立者の一人で、神戸女学院の校舎群の設計者でもあるヴォーリズの活動拠点の街として有名です。近江八幡の町並みは、八幡堀や伝統的な日本家屋と洋風近代建築が合わさっており、江戸から明治の近江八幡の繁栄が見て取れました。当日はあいにくの雨でしたがかなり充実した巡検になりました。たねやのかき氷は絶品!(3回生・畑匡洋)

歴らぼ読書班/遺跡巡り班の巡検@小野市
2022年5月29日、読書班のメンバーで小野市を散策しました。まず、鎌倉時代初頭に重源上人が建立したとする浄土寺を訪ねました。浄土堂と堂内の阿弥陀三尊立像はともに国宝に指定されています。実際に見ると、本当に大きく立派な仏像で、すごく見応えがありました。冬には夕焼けに照らされた神々しい仏像の姿が見られるそうです。また、共進牧場では採れたてのミルクを使ったソフトクリームを食べました。とても新鮮で美味しかったです。小野市は 空気が澄み、のどかで落ち着く場所だと実感しました。また訪れたいです。(1回生・網干理子)

歴らぼ読書班巡検@司馬遼太郎記念館
私たち読書班は、2022年4月2日に大阪府東大阪市の司馬遼太郎記念館に行きました。司馬氏の住宅と安藤忠雄建築のミュージアムで構成されている記念館は、自然の美しい庭園と現代の建築技術が見事にマッチしていました。館内では、司馬遼太郎の書いた小説や小説を書くために集められた資料で埋め尽くされた壁一面の本棚があり、古書好きや本好きにはたまらない空間です。私は本好きなので、この本棚を見たときの感動は言葉に表せないものでした。読書班は名著を読み議論するだけでなく、巡検も行います。思っているよりも楽しい活動なので、ぜひ一度参加してみてください。(3回生・畑匡洋)

歴かふぇ12:西田祐子先生
第12回の歴かふぇ(2022年1月13日)は、西田祐子先生による、唐代史史料の編纂についてのお話でした。その内容は、唐の正史のひとつとしてこれまで使用されてきた『新唐書』が、編纂の過程で『旧唐書』などの書物の引用が混ざったり、順番があべこべになってしまっているというものでした。研究のもととされてきたものが、『新唐書』を編纂した宋時代の著者の認識が被さるかもしれないという発見にとても驚きました。新たな知見が得られて勉強になりました。(3回生・出渕優⾐)

歴かふぇ11:尾﨑真理先生
2021年12月17日、第11回歴かふぇを歴文ラボラトリにて開催しました。講師の尾﨑真理先生は「下張り文書と江戸時代の女性」というタイトルで、下張り文書として発見された緒方洪庵の妻・八重の手紙をもとにお話しされました。手紙には洪庵亡き後、懸命に動く八重の姿や心の内が書かれています。しかしこの手紙は下張り文書として使われたため、本来なら決して表に出るものではありませんでした。これを踏まえて「裏で動いている女性の姿を文献から読み取ることは難しい。しかし、隠れているだけでそこに“女性”はいるのではないだろうか。」と話されました。この言葉は、ジェンダー史を研究する私にとって、とても印象深いものでした。(3回生・徳留亜美)

「古絵図に何がかかれている?:絵図にみる池田市域」展の見学
私たち地図班は、2021年12月1日、池田市立歴史民俗資料館での特別展「古絵図に何がかかれている?:絵図にみる池田市域」を見学しました。その内容は、池田市を中心とする北摂地域の絵図を展示するものです。大型の元禄期の池田村絵図などが、床の台上に広げて展示されており、とても新鮮に感じました。その絵図には建物の配置等の情報が細く記され、当時の池田の繁栄した様子がよく分かります。 顧問の鳴海先生が関連講演の打ち合わせで訪問した際も同行したので、準備作業も見学できました。 私が住む北摂地域について、今と昔を比較するという貴重な経験となりました。(2回生・西村太希)
