フィールドワーク@生野銀山

 2023年12月10日、基礎演習IIの授業の一環として、生野銀山でのフィールドワークを実施しました。当日は1年生52名が参加し、ガイドの方の案内を聞きながら、博物館の展示を鑑賞したり、坑道の中に入って遺構や遺物を実見したりしました。坑道内は年間を通して気温が13℃程度で、「狸掘り」という手作業の掘り方では、人がやっと通れる程度の穴を一日15センチずつ、這いながら堀り進めたとか。想像以上の寒さと狭さに、驚いた学生が多かったです。学生から寄せられたコメントをいくつか紹介します。

  • 今までずっと普通に立って掘削していると思っていたが、鉱石を運ぶためのトロッコが通るスペースが大事で、人の方は通ることができればいいと言わんばかりの細さでとても驚いた。
  • この場所で働いていた人がいて、手作業で掘った人たちがいるということを肌で感じられて良かった。今は機械でなんでもできてしまうが、室町時代から人力で掘り続けてきた人の情熱を感じました。また、掘り方が初めは上から下に掘るものだったのが、機械の進化に伴い下から上に掘って石を効率よく回収する方法になったと知って驚いた。
  • 現在は、坑道の内と外との気温差を利用して、坑道内にサツマイモやカボチャ、酒が貯蔵されていた。過去の遺跡だと思っていた銀山が今も活用されていることに驚かされた。
  • 生野銀山を実際に訪れて、イメージと実態のギャップが大きいとわかったため、フィールドワークに行くのは大切なことだと考えた。

 コロナ禍も収まり、ゼミ巡検などで色々なところに行けるようになりました。今後も、このような機会を定期的に作っていきたいです。(教員:新見まどか)