歴らぼ:聖書・クルアーン研究班の紹介

聖書・クルアーン研究班は、聖書とクルアーンをメインに輪読し考察する歴らぼの活動です。旧約聖書、新約聖書、そしてクルアーンを読み比べています。より理解を深めるため、例えば、聖書に登場する土地の場所を実際に地図で確認するなどの作業を行います。そのほか、定期的に聖書を題材とした映画の上映会を企画・実施しています。聖書・クルアーンについて、また、ひろく宗教史や中近東史に興味がある学生は是非参加して下さい。(2回生・菊地大輔)

髙田ゼミ企画:沢山美果子先生と読書会『江戸の乳とこども いのちをつなぐ』

2017年3月18日(土)、『江戸の乳とこども いのちをつなぐ』の著者である沢山美果子先生をお招きしての読書会を、高田先生とそのゼミの1〜3年生で開催しました。この読書会を開くにあたり準備会を設け、そこで疑問に思ったことや意見を述べ、読書会で沢山先生にお聞きしたいことをまとめました。読書会本番では、沢山先生に質問にお答えいただき興味深いお話をお伺いしたり、江戸の乳やコミュニティー、捨て子、男女の関係等について意見を交わし合い、とても実りある会になりました。(2回生・村橋奈月)

本の紹介:『近代日本の海外地理情報収集と初期外邦図』

2017年2月、『近代日本の海外地理情報収集と初期外邦図』(小林茂編、大阪大学出版会)が出版されました。この本では、日清戦争までに日本軍が作製した初期外邦図の全容やその作製過程を明らかにしています。外邦図とは、第二次世界大戦以前に主に日本軍が作製した国外の地図を意味します。この本のなかで、鳴海も、2012年度の在外研究期間やその後も実施した米議会図書館や米公文書館で調べたことを書きました。現在、科研費・基盤(B)「日本における近代初期海図の集成と東アジア海域における西洋海図との相互関係」を得て、研究を進めているところです。(鳴海邦匡)

鳴海ゼミ巡検@倉敷・岡山

私たち鳴海ゼミは、2016年12月1、2日、岡山地方へ巡検に行きました。初日は岡山城、後楽園を訪れました。岡山城では備前焼作りを体験し、湯呑みや小鉢などを作りました。後楽園では紅葉が見ごろで、晴天に恵まれたこともあり、広大で美しい庭園の景色をゆっくりと楽しむことができました。2日目は倉敷の美観地区を訪れ、いがらしゆみこ美術館や倉敷アイビースクエアを見学し、昔ながらの町屋が並ぶレトロな街並みを散策しました。岡山は、歴史を感じさせるような建物や施設がある一方で、町屋を改装したおしゃれなカフェや岡山ジーンズといった個性的なお店があるなど、歴史とモダンが入り混じった素敵な街でした。(2回生・三谷優花)

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小磯記念美術館での講義@博物館資料論

歴史文化学科では博物館学芸員の資格を取得できます。博物館学芸員とは博物館や美術館において、資料の保存・管理を行うとともに、研究を行いながら展示などを作成する専門職のことです。

この「博物館資料論」は、資格を取得するために履修の必要のある授業のひとつで、授業では博物館の資料の管理などについて学びます。講義は、神戸市立博物館や小磯記念美術館の学芸員3名が担当されており、とても実践的な内容を学ぶことができます。

この授業の一環として、2016年6月11日、六甲アイランドにある神戸市立小磯記念美術館において現地見学を行いました。担当の廣田先生から、「資料がどのように展示されているのか」、「どのような点を注意すべきか」、「資料はどのように保管されているのか」など、座学だけでは分からない様々なことを具体的に教えて頂きました。展示作品の解説のみならず、作品にあたる照明の明るさ、部屋全体の空調など、細かく教えていただきました。

また、バックヤードスペースも見学させて頂き、博物館の裏側を知るだけでなく、その管理の徹底ぶりを知ることができ、私たちは驚きの連続でした。廣田先生への質問の嵐が巻き起こるなど、充実した一日となりました。(2回生・田中景子)

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歴らぼ活動の登録

「歴史文化らぼ」(通称:歴らぼ)は、歴史文化に関わることを実践的に学ぶ場として、歴史文化学科で実践する活動です。この活動は、学生が主体的に教員と共同で実践する場として2013年度より設けました。現在、いくつかの活動が実施されていますので、気軽に参加してみて下さい。実施中の活動は、学科図書室入り口横の掲示版などに掲示しています。また、新たに活動を立ち上げることもできますので、サポートの教員とも相談のうえ、貼付の登録カードと掲示ポスターを作成し、鳴海まで提出して下さい。

登録カード  掲示ポスター

2015年度卒業論文・坂上方哉(東谷ゼミ):長州奇兵隊の役割と組織体制-『奇兵隊日記』の分析から-

幕末長州藩の部隊である奇兵隊は、身分に関係なく「志」があれば入隊できたという画期的な部隊であった。この特徴をもって「奇兵隊は四民平等観に基づいた近代的組織である」というような評価がなされることも多い。しかし実際には、身分ごとに服装規定が設けられるなど、四民平等とはかけ離れた側面も存在していた。奇兵隊は、どのような組織であったのか。本稿は『奇兵隊日記』を基本史料とし、それが明治維新後に編纂されたという史料的制約を考慮に入れつつ、創設者である高杉晋作の動向や、総管・赤禰武人らの人的ネットワークの変遷などを基に、隊組織の再検討を行ったものである。

画像:奇兵隊三代目総管・赤禰武人(1838~1866)

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2015年度卒業論文・南菜摘(佐藤泰ゼミ):平安時代の婚姻儀礼―正妻の決定

平安時代の一夫多妻制において、正妻がどのようにして決まるのかという疑問を持ち、それをテーマにしました。まず婚姻について詳細に知るために、当時の日記などを用いて婚姻儀礼の移り変わり、儀礼の構成要素について調べました。そして、それを踏まえて物語の描写から正妻がどのようにして決定されているのかについて考察しました。その結果、正妻の決定には親の後見の有無と周囲の認識が大きく関わっているのではないかということが分かりました。

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『「アラブの春」と音楽 若者たちの愛国とプロテスト』

このたび、アラブ世界の流行歌から中東情勢を論じる本を出しました。マムルークやアイニーだけでなく、アラブ音楽も私の大事な研究テーマだったのです。テロや内戦などどうしても物騒なイメージがつきがちなアラブ世界を、等身大の若者文化からとらえ直そうというのが本書の基本スタンスです。アラブ音楽は講義でも時々紹介しているので、すっかりおなじみの歴文生も少なくないでしょう。もっとたくさん聴いてみたいという人は、YouTubeで「アラブの春と音楽」再生リストを検索してみてください。知らない国の素敵な音楽との出会いがあるかもしれませんよ。(中町信孝)

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『篠山市教育委員会所蔵 篠山藩青山家文書:近世絵図目録』完成

「歴らぼ地図班@篠山プロジェクト」は、甲南大学地域連携センター(KOREC)が支援する平成27年度「地域連携支援プロジェクト」の支援を受け、篠山市教育委員会所蔵の青山家文書の絵図の調査を実施しました。今回、これらの調査成果とこれまでのデータを合わせる形で目録を整備し、『篠山市教育委員会所蔵 篠山藩青山家文書:近世絵図目録』(2016年1月刊、鳴海邦匡・森本あかね・椿野祐太・吉田知敬編)としてまとめました。この目録は、2016年1月27日に教育委員会に寄贈され、当日、その様子や資料について新聞記者の取材を受けました。私達の活動が、資料の活用や保存に少しでも役立つことを願っています(4回生・森本あかね)。

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