2016年度卒業論文・ 保倉弘徳(出口ゼミ):多死・人口減少社会に直面する寺院ー新潟県上越市稱名寺を例に挙げてー

「住職兼務・不在1万2000寺 過疎後継者不足で10年間で434寺消滅」
朝日新聞に掲載されたこの記事を目にし、将来、実家の寺院を継ぐ立場にある私は大きな不安に駆られた。卒業論文のテーマが決まった瞬間である。フィールドワークを重ね、そこで得られた生きた情報をもとに、近世文書をも読み解きながら人口減少の進む地域で寺はいかに住民とともに生きるのかを考えた。民俗学、地理学、 歴史学を横断する内容の濃い卒業論文に仕上がった。

写真:出口ゼミで共に学び、互いに高め合った仲間との一枚

髙田ゼミ企画:沢山美果子先生と読書会『江戸の乳とこども いのちをつなぐ』

2017年3月18日(土)、『江戸の乳とこども いのちをつなぐ』の著者である沢山美果子先生をお招きしての読書会を、高田先生とそのゼミの1〜3年生で開催しました。この読書会を開くにあたり準備会を設け、そこで疑問に思ったことや意見を述べ、読書会で沢山先生にお聞きしたいことをまとめました。読書会本番では、沢山先生に質問にお答えいただき興味深いお話をお伺いしたり、江戸の乳やコミュニティー、捨て子、男女の関係等について意見を交わし合い、とても実りある会になりました。(2回生・村橋奈月)

本の紹介:『近代日本の海外地理情報収集と初期外邦図』

2017年2月、『近代日本の海外地理情報収集と初期外邦図』(小林茂編、大阪大学出版会)が出版されました。この本では、日清戦争までに日本軍が作製した初期外邦図の全容やその作製過程を明らかにしています。外邦図とは、第二次世界大戦以前に主に日本軍が作製した国外の地図を意味します。この本のなかで、鳴海も、2012年度の在外研究期間やその後も実施した米議会図書館や米公文書館で調べたことを書きました。現在、科研費・基盤(B)「日本における近代初期海図の集成と東アジア海域における西洋海図との相互関係」を得て、研究を進めているところです。(鳴海邦匡)

エリアスタディーズⅧでタイ・チェンマイへ

私は、2017年2月21日から27日の1週間、「エリアスタディーズⅧ」として、タイ・チェンマイに中辻先生の引率のもと行きました。事前学習でタイの山地民や食文化を学び、いざ乾季のタイへ。タイでは、チェンマイ大学の大学生との交流や日タイ合弁企業・NGO施設の訪問、寺院の見学を行いました。また、ナイトマーケットで土産物を購入したり、日本では馴染みのない果物や食べ物に挑戦したり、ゾウに乗ったりと、とても盛りだくさんの体験でした。タイは、若いうちに行け の言葉の通り、大学生の時だからこその素晴らしい経験になりました!(2回生・野尻あかり)

卒らぼ:歴史文化学科の卒論発表会

2017年2月24日、4回生による卒論発表会が昨年度に引き続き行われました。今回は、1、2回生の参加も増え、昨年に比べて活気が増しました。卒業論文とはどんなものなのかというだけでなく、先輩方が大学生活の中で何を思い、考えて過ごしていたのかが垣間見えるとても有意義な会でした。ビデオでの教授と先輩の対談では普段は聞けないような、卒論や口頭試問の裏側も聞くことができ、より一層卒論への意識が高まった時間となりました。(3回生・椿野佑太)

歴かふぇ03:齋籐茂雄先生

2016年12月22日、歴かふぇ03を開催しました。今回は、アジア史概説Ⅰ等の講義を担当される齋籐茂雄先生にお越し頂きました。いつも、歴かふぇでは参加者がお茶とお菓子を愉しみながらお話をうかがうのですが、先生の計らいで今回は対話形式となりました。先生の専門分野である遊牧民についてリアルな画像と共に説明して頂いた後、参加者からの質問タイムが繰り広げられ、とても充実した時間を過ごせました。これからも歴かふぇでは、様々な先生方をお招きし、いつもの講義とは違う形でお話を伺いたいと考えています。(2回生・村尾聖華)

歴かふぇ02:山本一先生

2016年12月13日、山本一先生(「技術と文化」担当、大阪大学)をお招きし、「清朝の官僚制度とその実態」というテーマで、第2回歴かふぇを開催しました。山本先生は現在、近世中国の官僚名簿について研究されており、その研究に関する貴重なお話を聞かせていただきました。また最後には、参加者からの質問にお答えいただいたりと、お昼休みという短い時間ではありましたが、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。(2回生・八木はるか)

鳴海ゼミ巡検@倉敷・岡山

私たち鳴海ゼミは、2016年12月1、2日、岡山地方へ巡検に行きました。初日は岡山城、後楽園を訪れました。岡山城では備前焼作りを体験し、湯呑みや小鉢などを作りました。後楽園では紅葉が見ごろで、晴天に恵まれたこともあり、広大で美しい庭園の景色をゆっくりと楽しむことができました。2日目は倉敷の美観地区を訪れ、いがらしゆみこ美術館や倉敷アイビースクエアを見学し、昔ながらの町屋が並ぶレトロな街並みを散策しました。岡山は、歴史を感じさせるような建物や施設がある一方で、町屋を改装したおしゃれなカフェや岡山ジーンズといった個性的なお店があるなど、歴史とモダンが入り混じった素敵な街でした。(2回生・三谷優花)

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歴かふぇ01:手代木功基先生

歴らぼ編集部では、通信の作成のほか、「歴かふぇ」という企画を運営しています。この企画は、非常勤で来られている先生をお招きして、普段の講義ではうかがえない話しをお聞きしようという企画です。ただ話を聞くだけでは味気ないので、お茶を飲みながら話を聞くという企画になりました。2016年11月11日、手代木先生(自然地理学担当、総合地球環境学研究所)をお招きして、アフリカでの調査の様子をうかがいました。この企画、実は去年に実施予定でしたが台風で中止となり、1年越しに開催となりました。無事に成功して良かった。(3回生・松浦寛)

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歴らぼ地図班

歴らぼ地図班は、様々な地図を対象に実践的に学ぶグループです。今年は、『明治三十七八年日露戦史』付図の整理と「大阪こちずぶらり」(アプリ)の活用をテーマにしています。その活動の一環として、2016年10月29日、附図500点ほどの写真撮影を実施しました。今はそのデータの整理を進めるとともに、地図を用いた展示や冊子の作成を目指しています。私達の活動は、ただ調べるだけではなく、調べたことを形にして発表することを目指し、そこから得られる感動や達成感を大切にしています。(3回生・椿野佑太)

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