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2021年度の活動記録

 2021年度は新型コロナ感染症の影響で、一般的な活動が大きく制限されました。それゆえ、当初計画された活動が中止となったり、Webによる開催に切り替えることとなりましたが、本研究所における活動について、『甲南新素材フロンティア研究プロジェクト(KNP)』における活動を含めて、一般公開された活動の一部を以下に紹介させて頂きます。

 一昨年、本研究所の山本雅博 教授を中心として参加した、科学技術振興機構主催によるイノベーションジャパンですが、2021年度においても参加準備をしておりましたが、新型コロナウイルス禍のため、開催中止となりました。来年度にはぜひ参加し、本研究所の成果を公開したいと考えております。

 2021年5月に、Springer か ら「Yolk-shell and Core-shell Nanocatalysts」が発刊されました。この本の”Structural and Catalytic Features of Metal Nanoparticles Encapsulated in a Hollow Carbon Sphere”の章(Chapter 22)を本研究所の池田 茂 教授が執筆されました。

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 6月1日に行われた、粉体粉末冶金協会2021年春季大会(第127回公演大会)において、本研究所の活動にも参加している、修士課程2年生の東山 由樹 氏が『湿式法により合成したLi10+xGe1+xP2-xS12固体電解質の電気化学的特性』と題する講演を行い、粉体粉末冶金協会の「優秀講演発表賞」を獲得しました。

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  7月30日に本研究所で行っている「全固体電池」に関する研究についてKONAN-PLANETに、記事として取り上げられました。

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   8月7日に芦屋市公民館において開催された「令和3年度 芦屋市 夏の公民館講座 サイエンス講座」において、町田 信也教授が「次世代蓄電池として期待される全固体リチウムイオン電池」と題する、一般向けの講演を行いました。

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   9月28日には、自然科学研究科内および研究科間の融合を目的とした2021年度自然科学研究科の融合ランチョンセミナーが開催され,町田信也教授および修士課程2年の東山氏と橋本氏が全固体電池の現状と展望について講演しました。

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    10月18日に水素の製造および利活用に関する国際会議であるThe 4th Energy Future Conference (EF4)(オンライン)において、招待講演を行いました(表題:Photoelectrochemical applications of chalcopyrite and kesterite compound thin films)。講演は、池田 茂 教授がこれまでおこなってきた化合物半導体薄膜光電極をもちいた水の光電気化学分解に関する特にここ数年の最新の成果を中心におこなわれ、好評を博しました。

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    11 月 8 日には、電気化学会が主催する第 49 回 先端科学セミナー「電気化学のための計算化学入門」において、 山本 雅博 教授が「量子化学計算」の講師を昨年に引き続き務めました。電気化学の理論は歴史がありますが,その原理的な解析はまだ充分になされてはおりません。最も精密な第1原理計算理論をもちいることで,新しい機能性を付与した材料の絞り込みを行うことにより、電気化学デバイスの材料開発の効率を上げることは、多方面から注目されております。

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    11月30日に、本研究所の池田 茂 教授が執筆した論文がPhys. Chem. Chem. Phys.誌に掲載されました(Phys.Chem. Chem. Phys.,24,468-476 (2022), Effects of incorporation of Ag into a kesterite Cu2ZnSnS4 thin film on its photoelectrochemical properties for water reduction, DOI: 10.1039/D1CP04075H)。ケステライト構造を持つp型化合物半導体薄膜を使った水分解水素発生に関する研究で、Cuサイトの一部をAgで置換することで水分解機能を低下させる結晶内の欠陥を減少させることについて報告されています。

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    12月8日に、池田茂教授が執筆した総説High. Temp. Mater. Process.誌に掲載されました(High.Temp. Mater. Process.,40, 446-460 (2021), Copper-based kesterite thin films for photoelectrochemical water splitting, DOI: 10.1515/htmp-2021-0050)。池田教授がこれまでに開発してきた水分解水素製造のためのケステライトp型化合物半導体薄膜についてその基礎基礎物性から、光電気化学特性の制御と将来性などについて解説を行っていますす。

    2022年3月22日には、立命館大学の峯元先生が開設しているユーチューブチャンネル「太陽光発電大学」に池田茂教授がゲスト出演し、水分解光触媒について解説しました(「予告編」の配信開始:https://www.youtube.com/watch?v=jn7NZG0spiw&t=8s)。池田茂教授が行ってきた水分解光触媒について、その開発の歴史、動作原理から最新のトピックスまで、専門家でない方にもわかりやすく解説されており、好評を博しています。

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詳しい研究内容については、研究組織のページの各研究室のHPを参考にして下されば幸いです。