人類の持続的発展において、エネルギーを無駄なく有効利用することは最重要課題です。現在、我々が生産する熱エネルギーのうち大部分が未利用熱として環境中に放出されています。この熱マネジメントに関する技術開発においては、熱を電気に変換する「熱電変換材料」の性能が低く、近年の環境・エネルギー問題に対して訴求できる技術開発には至っていません。甲南新世紀戦略研究プロジェクトでは、有機−無機複合ナノ材料の精密合成に関する研究から着想を得た「金属ナノ結晶を前駆体としたバルク焼結体への高密度欠陥導入技術」を基盤技術として用い、シングルナノサイズの有機−無機複合ナノ結晶の焼結過程における結晶成長ダイナミクスを解明し、現行性能を凌駕する革新的熱電変換材料の開発を行います。
2024甲南新世紀戦略研究プロジェクト(第I期)
未利用熱マネジメントに向けた革新的熱電変換ナノ材料の開発